妊活ワーママ・ワーパパのShining Monday

こじらせ女子とおっとりおっさんの妊活・子育て~自立と努力~

そこまでしなくても?~妊活と夫の協力~

妊活の初期の頃を思い出して、よく何事もなく乗り越えたなということが、パートナーの協力でした。

体外受精や人工授精の話をすると、女性からも「そこまでしなくても」という声を聞きますし、私自身AMHの検査結果を見るまではそう思っていました。
(今色々妊活のステージを経験して思うのは「体外受精とか人工授精って『そこまで』のこと?自然妊娠と大きな差がなくない?」というところですが)
これがまして、男性のパートナーが協力の必要性を理解するとなると至難の技のように思います。
すごく子供の欲しい男性なら違うかもしれませんが、「子供はできたら嬉しいけど、そこまでしなくてもなんとかなるよ。できたらできたで。できなかったらできなかったで。」とか「●●さんのところは、奥さんが●●歳だけど自然妊娠したらしいよ」とか証拠を持ってきて言ってくる場合は結構不安です。(その奥さんのAMHは?とかいうと「なんの話?」みたいなことになります。)
そうこうしている間に、女性の側は一ヶ月一ヶ月と自分の卵の減少を実感し、どんどん男性との温度差が生まれてくる場合があります。これで男性を責めだしたりしたら、負の連鎖です。協力は得られない、仲は悪くなる。
妊活を始めようと決意したとき、私がどうしていたかというと、「説得するだけ無駄。話してわかるなら誰も悩んでない。」と早々に割り切り、たとえ夫が協力してもしなくても一人でも妊活するという覚悟で不妊治療病院へ転院しました。
ただ、私が行った病院は夫婦の妊活しかやっていませんでした。これはちょっとした誤算でした。夫婦で不妊治療をするとなると、どうしても夫の協力が必要になります。具体的には精子の提供だけですが、プレッシャー、プライドなど(数々の痛い検査を通り抜ける女性から見ると、「どうでもいい!」と叫びたくなりますが)で精子提供ができないことがあります。
その時にどうするか。。。
とにかくハードルを下げる。
私がとった行動は「あたかも大したことない、当然のことを頼んでいるかのように頼む」でした。
うちだけでしょうか。男性って、「大切なことだから」と思って女性側が膝を付き合わせて話をしようとすると、その重圧に耐えかねて判断が遅くなる、及び腰になる、逃げようとする、話を聞かないように感じます。だから、できるだけ真面目に話をせず、「大したことじゃないよ」という体ですませました。
まず、不妊治療の同意書をとる段では「これちょっと名前書いといて。新しい病院で妊活の相談しようと思ったら旦那さんの同意がいるんだって」と夫に軽く同意書への署名をお願いしました。テレビを見ている夫に、目を見ずに紙をぽいっと置いておきました。(職場で厄介な案件に上司の署名をもらうようなイメージです。「え、全然、普通の案件ですよ〜」みたいな。)
そして難関の精子検査については、「今度の●曜日に病院が旦那さんの精子も検査するから持ってきてって。ここに容器置いておくね。朝とって、冷やしたり、揺らしたりしないで持ってきてくださいってー。私が持っていってもいいからお願いね。」とさりげなく(さりげなくないけど)テーブルの上に精子検査容器を置いて放っておきました。
「え、えええ!?」という声が後ろから聞こえましたが、振り返らず、「私の方の検査を全部終わったんだけど、旦那さんのもいるらしくて。」
といいながら、ご飯を作っていました。それ以上相手にしなかったら、「お、おう。」といって自分でなんとかしていました。
(ちなみに夫がここで本気で抵抗するようなら、離婚しても仕方ないと思っていました。)
ここが乗り越えられたら、個人的には楽な気がします。人工授精にせよ、体外受精にせよ、男性にお願いすることは基本的には一緒で、朝取れた精子を病院に持って行ってもらうだけです(それがまた男性のコンディション次第なのですが。)。
とにかく、妊活はたいしたことない、別に普通のことだよという体で夫と接する。それが、最初のハードルを下げるコツだったように思います。
もともと一人でも妊活を進める覚悟だったので、夫の協力とかは全く期待していなかったというのが良かったと感じています
妊活をすると、女性の側は毎日病院に行ったり、不愉快な検査、筋肉注射などを受けたりするのに対して、男性はたった月1回精子を提供するだけ、それでもできないと言う。
ブチ切れたくなりますが、そもそも夫から妊活について賛成が取れているわけでもないのだと思うと、『ま、わたしがだまし討ちにしたからな』と気が楽です。
ちなみに、私は夫がどうしても協力してくれなかった場合の保険として、精子提供のボランティアなども探しておきました。
私は夫としかうまく家庭を築けないだろうとう確信がありました。だから妊活が原因で夫と別れることになったら、一生一人で生きていこう、子供も一人で育てようと、精子提供ボランティアから精子提供を受ける覚悟もしました。
最初に全てを(妊活の孤独も金銭的な負担も)自分で受け止める覚悟をする。その上で、どうしたらスムーズにすすみそうか検討する。
私の場合はこれで大分救われていたように思います。
どんどんプロセスが進んでくると、夫の中にも妊活について当事者意識が生まれてくるようでした。幸運にも夫と妊活の当否について正面衝突することなく、ここまで来ています。夫も本当に子供を作るんだという意識を持ってからは、金銭、心身ともに協力してくれています。
頭で重要性を理解してもらうよりも、ハードルをさげて先に始めてしまうこと。
結果論なのでなんとも言えませんが、こういう例もあるのだとご参考になれば嬉しいと思います。